20歳のソウルにラロッシュポゼは勝てない(ネタばれなし)

 

1. 20歳のソウルをこれから観に行く人へ

思ってるより泣きます。気をつけてください。

具体的に何をどう気をつけるべきか、公開から一週間で早速鑑賞してきた私が、僭越ながら皆さんに先輩としてアドバイスを。

2. 映画のあとは予定をあける

まず第一に、映画を観たあとに他の用事をいれておかないでください。食事に行くのか、友だちと遊ぶのか、仕事かネイルサロンか。どれもあまりおすすめしません。なぜなら、皆さんが自分で思っているより泣くからです。

おそらく、人に見せていい顔面の状態を保てないでしょう。化粧崩れという観点でいうと、もっとも被害が少なくすむのはすっぴん鑑賞だと思います。そう。つまりそのくらい、施したメイクはがっつり崩れるということです。

ですのでやはり、映画を観終えたらそのまままっすぐ帰宅がベストでしょう。

3. 涙で崩れたくない私の仕込み

すっぴんでの鑑賞をおすすめされたとは言え、そういうわけにもいかない方が大多数と思います。私も事前になんとなく「泣く映画らしい」という情報は小耳にはさんでいたので、当日のメイクにはそれなりに気をつけました。最低限のメイクにしておけば、崩れても差しさわりないだろうと。

まず、日焼けが気になる季節なのでUV下地を顔全体にたっぷりと。ここはゆずれません。ファンデーションやコンシーラーなどの工程はすべてすっ飛ばし、上から粉で盛大にはたく。以上2つでベースメイクは終了。

まゆ毛は泣いても大丈夫だろうということで、通常どおりリキッドライナーやパウダーでしっかりと描きました。泣いてマスカラやアイラインがにじむのが最も避けたいところです。そのため、この日のアイメイクは目の周りにぐるりと淡いアイシャドウをのせるくらいで我慢しました。目力はあきらめましょう

顔色悪い族なので頬にチークを少々。あとは気持ち程度のシャドウやハイライト。リップはぽってりした質感のティントをのせ、血色重視でティッシュオフはせず。

基本的に変な崩れ方をしたくないので、下地とリップを除いてほぼパウダー状のアイテムで仕上げました。

4. ラロッシュポゼ完敗

結果から申し上げますと、ラロッシュポゼ UVイデア XL プロテクショントーンアップ クリア、落ちます。帰ってマスクをはずして鏡を見たら、めちゃくちゃムラになっていました。未だかつてないくらいに。幸い私はそのあと誰に会う予定もいれてなかったので事なきを得ましたが。あの顔で人に会うと思うとぞっとするほどには悲惨なことになっていました。

ただ涙を流すだけだったらラロッシュポゼにも勝算があったかもしれません。しかし、めちゃくちゃ泣いてマスクの中に涙がたまるのです。それをずらしては拭う行為を繰り返した結果、マスクやハンカチとの摩擦であのような惨劇を招いたのだと考えられます。

あのね、最近こんなに泣く映画あったかなってくらい泣きます。老若男女の客層が、あらゆるタイミングでずびずび言いながら泣いてました。そう、けっして私が特段涙腺が弱いとかではないんです。むしろ泣くのはわりと堪えるタイプなんだけどなぁ~。ちなみに、まゆ毛は完全に無事でした。ありがとうございます。さすがに重力に逆らって涙が登ってくることはないので。

また、私の場合当日メガネをかけていたこともあり、目元は守られました。物理的に目の周りに触れることができないためです。マスクさえ着用していれば、鑑賞後もぱっと見そこまでおかしなことにはなってなかったと思います。ただ、繰り返し申し上げますが、マスクの中はもうとんでもないことになります

それでもどうしても映画鑑賞後の予定が避けられないという人は、メイク直しの道具一式(目元だけでなくベースメイクのアイテムも必須)をご持参ください。きっと助けになります。

5. 涙はこぶしで拭えない

涙を拭うのにハンカチみたいな薄手のものでは頼りないので、少なくともタオルハンカチをおすすめします。泣き虫の人はタオルハンカチなどと言わず、タオルを持参しましょう。さらに気をつけてほしいのは、お化粧をした顔に涙がじゃんじゃん流れていきます。それを拭くためのタオルですので、濃い色のものが安心でしょう。残念ながら私はそこまで考えが及ばず、ライトグレーとホワイトの薄い色味のタオルハンカチでこの爆泣き映画に立ち向かってしまいました。帰宅後よく見たら、タオルハンカチにはベージュっぽい汚れが。ごしごし擦ってなくてもあれだけ泣いたのだからそりゃそうかという感じです。

それからもう一点。たっぷりめにのせたリップティントをティッシュオフすらしていなかった私は、涙を拭いている内にタオルハンカチが何度も唇につきそうになりました。気が散るので、リップはさらっとしたマット素材のものか、落ちにくいものを選択した方がより映画に集中できるかもしれません。

涙とともに鼻水も出てきますのでティッシュがあればなお良いです。

6. メガネ×マスク×号泣=ラーメン

そして、先ほど話したとおり私はメガネで鑑賞したのですが、これもまた問題でした。どういうことかというと、めちゃくちゃ泣くのでメガネが曇ってしょうがないです。加えてマスクがKF94だったことも失敗でした。繰り返し泣くことで、鼻や口から溢れ出る熱めの呼気が完全に密閉されたマスクの中で逃げ場を失い、鼻上の方からメガネに向かって噴射されるのです。ラーメン食べてますか?ってくらいメガネが曇ります。ですので、メガネには曇り止めの対策をしておきましょう。マスクもできれば密閉度の高いものじゃない方が、映画に集中するにはいいかと思われます。これは余談ですが、コンタクトレンズで鑑賞した方がいいのかなと思いささっと検索してみたところ、コンタクトはコンタクトで目が乾くとか涙で浮くとか色々あるみたいです。以上を踏まえて、各々の判断でメガネかコンタクトを選択してください。

7. 赤子には替えのオムツを、20歳のソウルには替えのマスクを

ここまで読んだらもうわかっていただけたと思いますが、マジのマジでマスクはずぶ濡れになりますので、替えのものを持参するのがいいと思います。

私も20歳のソウル鑑賞にあたり「替えのマスク」というワードをどこかで見聞きしていたはずなのに。なぜか当日はすっかり忘れて、身に着けていったマスク一枚で勝負を挑んでしまったことを、あとで深く後悔しました。帰りにその辺のドラストで買い替えようかなとよぎるくらいには、涙でべっしょべしょになります。

8. 自分だけは泣かないと思わずに準備を

最後になりますが、映画が始まる前にあらかじめカバンの中からティッシュやタオルは出しておきましょう。油断していたら急に涙が滝のように溢れ出してきます。そこからカバンの中を手探りでごそごそとしている余裕などありません。まず間違いなくほとんどの人はどっかしらのシーンで必ず泣くと思われます。腹をくくって、タオル等は最初から膝の上に出しておきましょう。それでは、 いい “20歳のソウル” を。